経験を積んで資格を取る

介護福祉士の資格取得で待遇が良くなる

老人ホームでの活躍

私は福祉、とりわけ介護の道に進んだものの、介護職に対する知識や経験なんてものは全くと言っていいほど無かった。その上、私はニート暦3年の未熟者である。そんなどうしようもない私を育ててくれたのは、ある一人のお婆さんだった。お婆さんは、なんと介護士暦45年の大ベテランなのだ。お婆さんは、自分の息子が経営する老人ホームの新人教育係をやっている。そして、お婆さんの指導はとても厳しくてハードだった。お婆さんの指導もあって、私は強靭な精神力と実践的なスキルを身につけることができた。更衣介助や排泄介助に始まり、就寝介助に終わる1日を難なくこなせるまでに成長した。
私の仕事っぷりの良さは、社内に瞬く間に広まった。「できる男」としての名誉を獲得した私に、まさかニートの過去があるとは誰も思わないだろう。しかし、それも束の間だった。同僚の女性に「あなた、ニートしてたんだって?そんな風には見えないわよ」と言われた。「そのことを誰から聞いたんだ」と私が尋ねると、同僚は「決まってるじゃない、あなたの先生よ」と言った。
私がいくら成長して仕事ができるようになったと言えども、介護福祉士の資格はまだ取得していないため、肩書きの上ではまだまだ半人前なのだ。もちろん、資格取得が全てではないが、取得しておくと良いことがたくさん待っている。「やっておくと良いことがある」というのは、どの事象にも基本的に言えることではないだろうか。